農福連携に関わる園芸療法士・作業療法士の就労継続支援B型事業所でのチャレンジ日記③

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就労継続支援B型 × 農福連携 × 園芸療法

皆様こんにちは。園芸療法士の須崎です。

前回は一人称視点強めのお話に終始していたので、今回は少しその視点を薄めて、私がここで行っていることの可能性についてのお話をしていきたいと思います。

―「働く」と「回復」と「地域」をつなぐ、新しいかたち―

近年、福祉と農業を結びつける農福連携が全国で広がっています。その中でも注目されているのが、就労継続支援B型園芸療法の視点を組み合わせた取り組みです。
これは単なる「作業の場」ではなく、人が少しずつ元気を取り戻し、社会とのつながりを感じられる“居場所づくり”でもあります。


農作業は、実は就労継続支援B型ととても相性がいい

農業の作業は、種まき、水やり、草取り、収穫、選別など、工程を細かく分けやすいのが特徴です。
そのため、

  • 体調や集中力に合わせて作業を選べる
  • 成果(作物の成長)が目に見えて分かる
  • 季節のリズムが生活リズムにつながる

といったメリットがあります。
「働くのはまだ不安」という方でも、“参加する”ことから始められるのがB型×農業の強みです。


園芸療法が加わると、支援の意味が変わる

ここに園芸療法の考え方が入ることで、農作業は“治療的な活動”としての意味を持ちます。

園芸療法では、植物と関わる過程そのものを大切にします。
土に触れる、匂いを感じる、体を動かす、季節を感じる――
これらは、

  • 不安や緊張の軽減
  • 気分の安定
  • 感覚や身体機能の調整

といった効果が期待できます。

また支援者側も、「どれだけ作業ができたか」ではなく、
**「どんな関わり方ができたか」「どんな変化があったか」**を言葉にして支援計画へ反映できるようになります。


三つがそろうことで生まれる価値

就労継続支援B型 × 農福連携 × 園芸療法がそろうことで、

  • 利用者にとっては
    →「できる・できない」ではなく、自分のペースで役割を持てる場所
  • 支援者にとっては
    → 専門性を活かした根拠のある支援
  • 農家・地域にとっては
    → 一時的な労力補填ではなく、継続的なパートナー

という関係が生まれます。


こんな方に特に向いています

  • 精神障害・発達障害のある方
  • 対人不安が強い方、長くひきこもり状態にあった方
  • 体力や得意・不得意にばらつきがある方
  • 「働く前に、まず外に出るきっかけがほしい」方

農作業は、言葉が少なくても参加できる点も大きな魅力です。


おわりに

就労継続支援B型に農福連携と園芸療法を組み合わせることは、
「働かせるための場所」をつくることではありません。

それは、
🌱 人が回復し
🌱 小さな成功体験を積み
🌱 地域の中で役割を見つけていく

そんなプロセスそのものを支える場をつくる取り組みです。

福祉と農業、そして人。
その三つがゆるやかにつながることで、これからの地域に新しい可能性が広がっていくのではないでしょうか。

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